こんにちは,米国データサイエンティストのかめ(@usdatascientist)です.
下の記事で私の英語力の推移とおすすめ勉強法の概要を紹介しました.
今回は上記の記事で説明している「応用編2.ディクテーション」のおすすめのやり方について説明します.
「ディクテーション」って,英語の勉強をしている人は聞いたことあると思います.
聞いた文を紙に書いたりタイピングして,リスニングの練習をします.
これ,自分も大学院の時に中国からの留学生(TOEFL105点超え)に「ディクテーションってやったことある?僕はほとんどディクテーションで英語勉強したよ」と言われ,その時は「聞いたことあるけど,そんなに有効なんだ〜」くらいに思ってました.
それから何度か試したことはあるんですが,いまいちやり方がよくわからずあまり触れることなく月日が経っていきました.
米国への異動が決まってから改めて「英語の勉強をちゃんとしよう!」と思った時に,会社の同期にディクテーションを勧められたのをきっかけにディクテーションを再開.
2人で毎朝ディクテーションしてました.
そこで気づいたんですが,ディクテーションをやるとマジで脳が変わる!!
3週間くらい毎日やると,英語を聞いた時の脳の働きが変わってくるのがわかります.
いやこれまじです.友人もよく言ってたので間違いないと思う
ディクテーションをやると,各単語の音の輪郭がはっきり聞こえてくるし,脳が聞いた単語を文として捉えるようになって,聞こえなかったところをうまく予想できるようになったり,意味がすんなりと入ってきます.
説明しにくいんですが,僕とその友人は,確かに脳が変わってる実感がありました.
なので,アメリカに渡米してもディクテーションは続けてます.これは本当におすすめの勉強法です.(1人でもできるしね)
本記事では,僕と友人が最終的に行き着いたおすすめのディクテーションのやり方と,おすすめの教材を紹介します.
目次
おすすめのディクテーションのやり方
最初ディクテーションをやり始めた時,僕と友人でいろんな方法を試行錯誤しました.
ここでは,僕らが最終的に行き着いたやり方を紹介します.多分これが一番いいです.(かなり試行錯誤したので自信あり)
✔︎ペン
✔︎紙
✔︎音源と再生機器(PC or スマホ)
✔︎あればそのスクリプト
聞いた内容を紙に書くやり方がいいです.「タイピングの方が早いじゃん」とか思いがちですが,タイピングはおすすめしません.
やってみるとわかりますが,ディクテーション中,文の途中にあとから単語を入れたりして,結構ぐちゃぐちゃになります.
聞き取れないところは空白にしたりするので,タイピングだと逆に時間がかかってしまうので,紙とペンでやりましょう.
音源はあとでおすすめの教材のところで紹介します.
再生機器はなんでもいいですが,簡単に30秒前とかに戻れたり,再生・一時停止を簡単に操作できるのがいいです.PCかスマホでOKです.
スクリプトはなくてもいいと思います.やってみるとわかりますが,世に出ているスクリプトは音声と少し違ったりするものが多く,完全に正しいスクリプトがある音源を探すのは難しいです.
基本の流れはこんな感じです.
- ステップ1:1~2文(10秒〜20秒くらい.スピードによる)を流して意味を理解する
- ステップ2:聞いた文を紙に書く.わからない箇所には空白を空けておく
- ステップ3:再度同じ文を流す.今度は意味を理解することよりも,一語一語聴きとるように集中して聞く
- ステップ4:聞いた文を紙に書く.ステップ2で書いた文に加筆・修正する
- ステップ5:ステップ3,ステップ4を文が完成するまで繰り返す(MAX 4回繰り返す)
- ステップ6:次の文に進み,ステップ1に戻る.以下繰り返し.
30分〜1時間くらいでやめどきだと思います.おそらく音源は1分〜2分くらいしか進んでないかもですが,それでOK.
スクリプトがあれば,全部終わったところで答え合わせをしましょう.私が友人とやっていた時は,一応最後にスクリプトで答え合わせしてましたがあまり答え合わせには時間をかけず,ザーッと見ておくくらいでOKだと思います.やらなくてもいいと思います.
ポイントは,聞いている時はペンを持たず,聞くことに集中することです.
たった一文でも,すぐに忘れてしまいます.一回聞いただけで全部書くのは難しいことに気づきます.(一回聞いただけで書けてしまう場合は教材が易しすぎる)
5回聞いて聞き取れなかった箇所はおそらく何回聞いても聞き取れないのであきらめましょう.「聞き取れなくてもいい単語」である可能性も高いです.(冠詞とか複数/単数形とか.いやもちろんこの辺を聞き取れるようたらいいけど)
英語力の近い友人と一緒にやって,答え合わせするのも楽しいです.誰が聞き取れてるか,みんなはどういう風に聞こえているのかがわかります.
やり進めていくと,自分が苦手なところがわかってくるのも面白い
自分はディクテーションをやって,いかに聞き取れてないかがわかりました.上のステップ2で書けた文が自分が聞いている文です
やってみるとわかりますが,思った以上にスカスカで,それを読んでも意味がわからないと思います笑
つまり,「自分がリスニングで理解しているレベル」=「ステップ2で書いた文を読んで理解できるレベル」だと思っていいと思います.
ステップ4では,うまく聞き取れなかった箇所を無意識に予測します
うまく聞き取れなくても,文法の知識があれば品詞や冠詞,三単現のsなどをある程度予想できます.
私はディクテーションでかなり文法力がつきました.聞き取れた少ない単語から,空白の単語を予想することで自分で文を組み立てていきます.
やってみるとわかるんですが,「単語はいくつか聞き取れたけど.その順序を聞いた瞬間に忘れる」という場面に多く出くわします.
この場合も,文法の知識をもとに自分で予想しながらある程度組み立てていくので,自然に文法の勉強にもなるんです.
自分はこれが本当に大きかった.
ディクテーションの教材
- TOECIやTOEFLの問題集
TOEICやTOEFLの勉強をしているのであれば,それらの問題集でもいいと思います.やるなら公式の問題集がおすすめです.
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5
Official TOEFL iBT Tests
ただ,この手の問題集に入ってるリスニング問題って,模擬試験として使いたいのでディクテーションとして使うのに抵抗がある人も多いと思います.(自分は,内容を全く覚えていない問題をディクテーションに使ってました...)
- Amazon Audible
他にも色々探していたんですが,なかなか丁度いい「スクリプトもある音源」ってないんですよね
そこで一番おすすめなのがAmazon Audibleです.私が最終的に行き着いた最強の教材です.
基礎編2. 単語編でも紹介しましたが,ディクテーションをするにはAudibleが最適な教材だと思います.
Amazon Audibleはプロのナレータが本を読み上げてくれて,それを聞くことができるサービスです.(詳細は上のリンクへ)
一冊買ってしまえば,ディクテーションなら1年以上は使えます笑(飽きるとかは別として)しかも本の内容が面白ければ,楽しく取り込めます.
ナレータもプロなのでかなり綺麗な発音で読み上げてくれますし,元は本なので,文法も正しく,かなり綺麗な教材です.
↓こちらは私が読んでいた小説のAudibleの画面です.
iPhoneのアプリ画面ですが,ボタン1つで簡単に30秒前に戻ることができるので,便利です.30秒はディクテーションをするには丁度いいと思います.
スピードも変えられるので,聞き取れなかったところはスピードを落として確認することもできます.
スクリプトは付いてきませんが,正直なくてもいいと思います.やってみるとわかりますが,だんだんスクリプトで答え合わせしなくなります.もう見なくてもだいたいわかってるのでいちいち確認しなくなる
スクリプトが欲しい人は,その本を変えばいいと思います.小説やビジネス本は大抵10$もしないで購入できますし,Kindle Unlimitedにある洋書を使うのも手です.
Amazon Audibleは月額1500円で使えます.今は2ヶ月(!?)無料体験やっていてしかも一冊無料です.(2020年3月現在の情報です.通常は30日間無料体験なのでお早めに)
こんなに最高な教材がこの価格で手に入るのは本当にいい時代だと思います.上の例の小説は7時間以上あります.7時間もあったらどれだけディクテーションができるか!
2ヶ月無料でしかも一冊無料でもらえるので,まずは試してみてください.
英語の学習意外にも,ビジネス書をながら聞きできたりしてめちゃくちゃいいです
- 海外ドラマ
海外ドラマをディクテーションをするのも手です.字幕なしで再生すればディクテーションの教材として使えます.楽しくやりたい人におすすめです.
ただ,結構難点も多く
- セリフの間が長いと効率が悪くなる(一部効果音やBGMとか)
- 一部簡単なセリフがでてくる(小説とかでもありますが「Hey, good morning」とかw)
- 訛りがあったりする
それに比べるとAudibleは一定のスピードで同じ人が常に英語を話してくれるので,ディクテーションにはやはり最適です.
ただ,海外ドラマはより日常会話に近い場面があるので,「リアルな会話」の聞き取りや会話のリズム,スラングなどの勉強にはなるので海外ドラマもおすすめです.
私はNetflix,Hulu, Prime Video,U-Nextあたりに登録して,見たい海外ドラマ次第で使うサイトを変えていました.(自分は結構海外ドラマ好きでみてました.)
U-Nextは再生速度を変更できるのでおすすめです.私の知る限りそれができるのはU-Nextだけでした.(字幕が消せないので,必要に応じて隠す必要がありますが)
あと,Prime VideoとU-Nextは英語の字幕が少ないので注意です.ただ,ディクテーションをするのに字幕は正直そんないらないかな.
字幕付きでまた再生するのもめんどくさいし,結構話しているのと字幕が合ってないことが多いので,逆に無い方が集中して聞けるのがいいかな
ディクテーションにおいては,低速再生がかなり重宝します.特に海外ドラマはところどころめちゃくちゃ早くてネイティブスピードな部分が多いので,低速再生で確認したくなります.そういう意味ではU-Nextが一番いい気がします.どれも数十秒前に飛ぶ機能はあるので,使い勝手は問題ないとおもいます.
どのサービスも初月無料などのキャンペーンをやっていると思いますので,まずは無料登録で試してみてください.
まとめ
今回はディクテーションのおすすめのやり方と教材について触れました.
ディクテーションはほんとに脳が変わります.騙されたと思ってやってみて欲しい.
紙に書くのめんどくさいし,音源手に入れるのも大変って思うかもしれませんが,僕はこれで脳が変わりました.
アメリカにきてからも続けてる英語勉強法なので,ぜひやってみてください.
ステップ↓
- ステップ1:1~2文(10秒〜20秒くらい.スピードによる)を流して意味を理解する
- ステップ2:聞いた文を紙に書く.わからない箇所は適宜空白を空くておく
- ステップ3:再度同じ文を流す.今度は意味を理解することよりも,一語一語聴きとるように集中して聞く
- ステップ4:聞いた文を紙に書く.ステップ2で書いた文に加筆・修正する
- ステップ5:ステップ3,ステップ4を文が完成するまで繰り返す(MAX 4回繰り返す)
- ステップ6:次の文に進み,ステップ1に戻る.以下繰り返し.
ややこしくみえますが,やりはじめたらあとは単純です.1日30分〜1時間を3週間もやれば脳が変わってくるのが実感できると思います.
オススメの教材はAmazon Audibleです.これが一番効率がいいです.洋書を読むことも勉強になるので,スクリプトが欲しい人は洋書を買うのがいいです.
Kindle Unlimitedにある洋書を使うのもありです.どちらのサービスも初月無料なので,まずは試してみてください.合わなければ退会すればお金はかかりません.
Kindle UnlimitedとAmazon Audibleは,英語学習には最高のツールなので,まずは試してみて欲しいです.
まずはなんでも第一歩を踏み出すことが重要.なんでも始めてみる,試してみる.
「ディクテーションでほんとに脳が変わった」と実感して人はぜひ本ブログを人に紹介してください.友人を誘って一緒にやるのもモチベーションが保てていいですよ!
それでは!