こんにちは,米国データサイエンティストのかめ(@usdatascientist)です.
下の記事で私の英語力の推移とおすすめ勉強法の概要を紹介しました.
英語勉強法の一番の土台と言えるのが発音です.本記事で説明するのは,私が思う英語学習の最短ルートの「発音」に関する勉強法です.(*本記事ではアメリカ英語の発音に絞ってます.)
もし以下の単語の発音の違いがわからない場合は,おそらく正しい発音が身についてないと思います.他の英語の勉強をする前に発音を勉強したほうがいいです.1~2ヶ月間は発音だけ勉強しましょう.
- parkとperk
- hatとhutとhot
- seeとshe
- gとz
恥ずかしながら,私はアメリカに移住するまでこの辺曖昧でした・・・
アメリカに来て気づいたんですけど,「正しい発音で話さないと,それは英語ではない別の言語」になるということ.
これは本当に重要です.「英語は音」です.まずはそれぞれの発音記号を正しく発音できるようにしましょう.
目次
発音が一番重要
自分は,アメリカに来てからちゃんと発音を勉強し直しましたが,そのおかげでリスニング力がかなり上がったし,聞き返されることが少なくなった(最近はほとんど聞き返されない気がする)
渡米したての時は,銀行や保険の手続きで電話することが多かったのですが,驚くほど自分の英語が電話越しで通じませんでした.自分の発音が我流だったので,自分は英語を話しているつもりだったけど,相手には英語に聞こえなかったんでしょうね.
発音が悪いと相手に伝わらないし,話している相手も聞き取るのに苦労します.結果相手を疲れさせちゃうので,自分の話を聞いてもらえなくなります.
多分,海外に暮らしている多くの人に共感してもらえると思います.
また,最初のうちに発音を勉強しておくのがいいです.変な癖がつくとなかなかとれないので注意です.僕の周りにも日本人に限らず20年以上米国に住んでいるけど発音が独特すぎてコミュニケーションしづらい人が沢山います.
基礎編1. 発音の勉強の仕方
発音の勉強ステップは以下です.
- それぞれの発音記号を正しく発音する
- フォニックスを学ぶ
- リンキング・音声変化を学ぶ
1.それぞれの発音記号を正しく発音する
私は以下の2つの本で発音記号の正しい発音を学習しました.
英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる
DVD&CDでマスター 英語の発音が正しくなる本
どちらも発音学習の定番本です.人によって発音の仕方の説明が異なるので,できれば両方読み,自分にあった発音方法を探すといいと思います.予算がない場合は迷わず「英語の発音が正しくなる本」にしましょう.この本のDVDが俊逸です.
一通り発音記号を学んだら,「英語の発音が正しくなる本」のDVDでひたすら母音と子音を毎日練習します.それぞれ大体40分なので,母音の日と子音の日を作るといいです.どこでもできるように,DVDドライブを持ち歩くようにしましょう.なんでもいいですが,自分はBUFFALOを愛用しています↓
毎日やってください.1ヶ月もすれば発音記号に対して正しい発音ができるようになります.私はアメリカに来てからこれをやりました.
TOEIC900点あって,通訳の英会話学校に通って,英語で仕事して,海外就職をした私でもやりました.おそらく多くの日本人英語学習者にとっても有益だと思います.
1~2ヶ月もすれば発音記号に対して正しい発音が身につくと思います.その後はフォニックスを学びましょう!
2.フォニックスを学ぶ
フォニックスというのは,スペルと発音を紐づける練習です.
これがわかるようになると,スペルを見たら大体どう発音するのか予想できるようになります.
例えば深層学習の1つに「GAN(Generative adversarial network)」というアルゴリズムがありますが,日本では「ガン」と発音しますが英語だと「ギャン」のような発音になります.フォニックスをきちんと勉強すれば,これは不思議なことではないです.「gan」は母音のaにアクセントがつきますが,アクセントがつく「a」は「æ」の発音記号になります.
なので「GAN」の「a」も「apple」の「a」も「æ」と発音します.全ての単語の発音を覚えるのは不可能ですが,規則を学べば自然とスペルから発音をある程度予想することができます.
エンジニアをやっていると,存在しない単語を発音しますよね?「GAN」とかまさにそう.フォニックスを学ぶことで見たことない単語も発音できるようになります.
自分はあいうえおフォニックスで勉強しました.Youtubeで探すとたくさん出てくると思うので,自分のに合う物を探すといいと思います.
全部無料で学べます.カリフォルニアに住む日本人のお母さんとその息子2人(ネイティブ)がやっているYoutubeです.アリーとファジーが可愛いくて楽しく学べるのでおすすめです!
発音の仕方自体は先ほど紹介した本で詳しく書いてあるので,そちらと合わせてやりましょう!
リンキングと音声変化を学ぶ
リンキングというのは,単語を繋げた時に単語のお尻と次の単語の頭が繋がって音が変わったりすることです..発音練習で単語を正しく発音できても,文にすると音が省略されたり音が変わったりします.自分も全部知りませんが,例えば「t + 母音」(get outとか)は「tが弱いdになる」とか,他にも「her/him」のhを発音しなかったり,「I could have」は「アイクダ」と発音したり,知らないと聞き取れないので一通り勉強するといいです.
おすすめは英語発音バイブルDVDです.値段が結構しますが,内容はめちゃくちゃいいです.一部Youtubeで見れるので気に入ったら購入すればいいと思います.
リンキングに限らず,発音・イントネーション等他のシリーズも俊逸です.Youtubeにいくつかあるのでまずは自分に合っているか確認するといいと思います.子音編と母音編はかかなりわかりやすいです.
英語発音バイブル 子音編
英語発音バイブル 母音編
英語発音バイブル イントネーション編
他にもいくつかおすすめのチャンネルがあるので紹介します.
サマー先生のYoutubeチャンネルも,リンキングや音声変化,発音の勉強をするのにお世話になりました.自分が知らなかった音声変化がたくさんありましたが,日常の友人との会話でも注意して聞くと,確かにみんな音声変化してることに気づきました(笑)
サマー先生は日本語が堪能なアメリカ人で,今はスタンフォード大学の博士課程に在籍しているようです.英語の発音やリンキング・音声変化を中心に英語学習に役立つ動画をあげています.
こちらのチャンネルは,ニックさんという日本語堪能なアメリカ人(だったと思う)が,海外ドラマなどのフレーズを題材に英語を教えてくれます.「聞き取れるかな?」シリーズは特にリンキングを学ぶのに最適です.扱ってくれるフレーズの多くが「リンキングや音声変化のせいで聞き取りにくい」ものなので,リンキングや音声変化をゲーム感覚で楽しく学べます.
音声変化に関しては「自分が使える」必要はないと思います.(もちろん使えたらいいですが,無理して使う必要はないと思う)
「使える」のではなく「聞き取れるために知っておく」必要があると思います.
それにしても,ネイティブの方の日本語力に脱帽ですね...
自分がもし英語で日本語を教えるYoutubeをやろうとしても,彼ら/彼女らのように正しく教えるのは絶対むりだわ・・・
一通り勉強したらどうするか
自分が正しい発音をしているのかどうかを確認するのがいいです.これについては,主に2つの方法があると思います.
- 自分の英語を録音して,ネイティブの英語と比べる
- ネイティブの人にチェックしてもらう
1.については洋画やYoutubeなどを使えばできると思います.2.についてはオンライン英会話の使用をお勧めします.おすすめのオンライン英会話についてはこちらの記事を参考にしてください.
目指すレベルにもよりますが,普通に英語で仕事をしたり,海外で働くレベルであればネイティブと同じように発音できる必要はありません.相手に伝わってかつ聞き手にとってストレスにならないレベルであればいいのです.
自分で区別ができないような発音の細いところは今は気にしなくていいと思います.5年とか10年とかのスパンで徐々に発音を綺麗にしていくスタンスで取り組みましょう.
アクセントは特に矯正するのが難しいです.自分にとっても今一番の課題です.アクセントは今後応用編で解説する「シャドーイング」で英語のリズム感をつけるのがいいです.また別途記事にします.
一通り発音の勉強が終わったら,単語と文法を勉強しましょう.最初の1〜2ヶ月集中的に発音を練習すれば次のステップに行っていいと思います.
まとめ
発音学習の大まかなステップは以下です.
- それぞれの発音記号を正しく発音する→「英語耳」と「英語の発音が正しくなる本」をやりましょう.毎日DVDを見ながら発音するのがいいです.
- フォニックスを学ぶ→あいうえおフォニックスで学ぶ.「英語発音バイブルDVD」の母音編,子音編もおすすめです.
- リンキング・音声変化を学ぶ→「英語発音バイブルDVD」のリンキング編,サマー先生と英会話!,ニック式英会話で学びましょう.
とにかく正しい発音ができないうちは,他の英語の勉強をする必要はないので発音の習得に集中することをお勧めします.正しい発音ができるようになると,リスニングでも「パリッ」と1つ1つの音の輪郭が聞こえてくるようになります.
正しい発音で話さないと,聞き手は頭をフル回転して推測しながら聞くことになるので疲れてそのうち聞いてもらえなくなります.
自分もまだまだ発音は練習中なので偉そうなことは言えませんが,とにかく発音が一番重要だということは今後変わらないと思います!!
発音ができないうちは,英語ではなくて他の言語を喋っていると思った方がいいです.それくらい大事
発音ができるようになったら今度は単語です.
それでは!